「訴訟」というリングに上がるには・・・
とにかく「訴訟」というものは時間がかかる。特に、民事訴訟は、1年以上かかると覚悟をしてかかった方がよいだろう。最悪、2年〜3年、あるいは、それ以上かかるケースもあるだろう。必要なものは、気力と根気と費用、それにも増して大事なものは精神的な支えだ。
「訴訟」を起こすということは、格闘技のリングに上がるようなものだ。弁護士は、あくまでも原告の代理人であって、闘う本人ではないことを肝に銘じなければならない。一旦、リングに上がってしまったら、自分一人で闘わなければならない。誰も代わりに相手のパンチを受けてはくれない。「がんばれ!」とリングサイドで応援をしてくれる人(達)がいなければ、とても闘い通せるものではない。私には、最初から最後まで、「がんばれ!」と応援をしてくれる人(達)がいたことが最大の幸運だったと思っている。この場を借りて、改めて私を応援をしてくれた人(達)に心から感謝したい。
また、もう一つ幸運だったことには、私の大学の同期生に弁護士をしている者がいたことだ。
当初、そこを通じてインターネットに関する訴訟に強いという弁護士を紹介してもらったが、その弁護士は、訴訟が、日本の法律の管理下にある"co.jp"や"jp"ではなく"COM"であったためか、または、対費用的に「おもしろくない」と判断したためか、「お引き受けできない」とキッパリと断られてしまった。結局、最初に戻り、大学の同期生のパートナー弁護士にお願いすることになった。
「訴訟」を起こすには、まず事前の資料集めが必要不可欠である。相手が何者で、どこに住んでいるか、どのような違法行為が過去にあったか、現在はどうか、口頭ではなく目に見える資料を出して、まず弁護士に説明しなければならない。しかし、この訴訟は、担当した弁護士にとっても、また、裁判所にとっても全く初めてのインターネット関連のケースであり、訴訟の中間地点では、弁護士と裁判官に、「インターネットとは?ドメインとは?」と、基本に立ち戻って説明しなければならなかった。
後の結果として分かったことでは、日本の民事訴訟上でも初めてのCOMドメインを扱った類似ドメイン訴訟であった。
